●あたらしい仲間、7度の音
普通のメジャーコードに、7度の音を加えると
おしゃれな4和音に変身することがわかりましたね。

前回でおさらいしたダイアトニックコードに7度の音を加えていくと
おしゃれなコードの一覧票をつくることができるんだ。

7_daia

ここで注意することは、Cメジャースケールでは
ドレミファソラシの音しか使えないので

スケール以外の音にならないように「短7度」か「長7度」の
どちらかを選んで足していく必要があるよ。

といっても、そんなに難しいことではなくて
黒鍵は使わず白鍵だけで「ドミソシ」の形をそのまま右にずらしていけば
簡単に作ることができるんだ。
12_4


すると、こんな形の4和音が7組できあがるよ
 13_1
これを4和音のダイアトニックコードと言って
今までは、順を追って分かりやすくするために3和音のダイアトニックコードで説明してきたけど
理論ではダイアトニックコードといったら4和音の並びのことを指すんだ。

ここで覚えておきたいことは・・

音楽理論ではCメジャースケール以外のどのスケールでも
同じように考えやすくするために「ディグリーネーム」 をよく使うよ。

例えばCM7を「1M7」Dm7を「Ⅱm7」といったように表記するんだ。
ちょっと解りにくいけど、慣れればとっても便利だから覚えておきましょう。



●CM7を分解してみよう
とはいっても、最初のうちはディグリーネームで考えるのはやめて
Cメジャースケールで考えていくと覚えやすいです。

コードの仕組みを知るために、CM7(シーメジャーセブンス)を分解してみようと思います。
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Cメジャーセブンスは「ド ミ ソ シ」なので

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Cコードの「ドミソ」の構成音が含まれていますよね。

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その他にEm(イーマイナー)の「ミソシ」も含まれています。


という事は・・・?
CM7はCコードとEmコードを足した和音という事になるんだ!

だから明るくもなく暗くもない、おしゃれな雰囲気の和音になっていたんです。



●3和音でも4和音でもファンクション(機能)は同じ
ここでファンクション(機能)に関するおさらいです。 
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主要三和音の1をトニック、Ⅳをサブドミナント、Ⅴをドミナントといいますが 
4和音ではどのようになるのでしょうか? 

その答えは、3和音と同じなんです。

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3和音でも4和音でも機能は変わらないんだ。 
もちろん他のDm7、Em7、Am7、Bm7(♭5)も機能は変わらないよ。 
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●5番目のコードに注目! 
 
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5番目のコードはG7(ジーセブンス)というコードなんだけど
セブンスコードにはトライトーンが含まれています。
(前回の章で解説)

ソシレファのレとファの音程が増4度(または減5度)の音程になっているので
これが何とも落ち着かない雰囲気の和音になっているだね。

この音程は今すぐに落ち着きたいと思っていて
シはドに、ファはミに行きたがる性質をもっているんだ。
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ドとミに行くと、すごくすっきりした感じに落ち着くよね。
これを和音の解決と言うんだ。

さてここで再び機能の話に戻したいと思います。
G7の機能はドミナントでしたよね。
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シはドに、ファはミに行きたがる性質をもっているということは
ドとミが含まれている和音に行きたがるという事になるんです。



ドとミが含まれているコードは
C(ドミソ)Am(ラドミ)・・CM7(ドミソシ)Am7(ラドミソ)
これらのコードの機能は「トニック」でしたよね。



つまり・・

ドミナントはトニックへ向かいたがる性質を持っている!
ということが分かるはず。


ディグリーネームで表すと「Ⅴ→Ⅰ」というコード進行になるよね。
この進行を「ドミナントモーション」と言うんだ!

ドミナントモーションはG7によって生じたトライトーンを
Cによって解決させているって訳なんです。

G7からCへ向かうということは完全4度上に向かう進行であることが分かると思いますが 
次回はこの完全4度上へ向かいたがる理由とその秘密について探っていきます!